第19回箸川柳大賞

2024年4月1日~6月9日まで公募を行った「第19回箸川柳公募」に、3,500句のご応募をいただきました。

兵左衛門社内での厳選なる選考の結果、大賞ほか、各賞が決定いたしました

各賞の選評は十六代尾藤川柳氏にお願いいたしました。

第19回箸川柳 大賞
一膳の箸が伝える和の心
東京都/ぱたこさん(44)

日本人にとって生活から切り離すことの出来ない箸は、古事記などの神話にも描かれている道具だが、それは単なる道具を超えた日本人の姿。シンプルな作りでありながら、食のあらゆる場面を演出できる機能も備え持っているのは、日本人の生き様そのものをも映すよう。「和の心」は、二千年を通じて磨かれ、今に生きていることを感じる。

賞品:箸職人が作るオリジナル(大賞川柳入)の携帯箸「八四郎(はしろう)」セット
優秀賞
多様性 だけど気になる箸使い
福井県/彗星さん(59)

賞品:箸職人が作る優秀賞川柳入りけずり箸
優秀賞
箸使い 履歴書よりも映す過去
東京都/汐海 岬さん(51)

賞品:箸職人が作る優秀賞川柳入りけずり箸
優秀賞
頑張れの意を込めて買う輪島箸
兵庫県/壮年隊さん(68)

賞品:箸職人が作る優秀賞川柳入りけずり箸
特別審査員 16代尾藤川柳賞 賞
箸先の傷幸せの数数え 兵庫県/日比若葉さん(21)
長く使っていると箸先にも傷が積み重なっていきますが、その傷の一つ一つが、作者の過ごした時間であり、出遭った食べ物との一期一会の証でもあります。
十六代尾藤川柳
1960年東京生まれ。十六代目の櫻木庵川柳。
女子美術大学特別招聘教授、「川柳はいふう」主宰。
新聞川柳欄選者、各種公募川柳選者を務めるかたわら、YouTubeに川柳の番組「RyuTube」を放送するなど発祥以来260年、人々の中に生きた文芸としての川柳発信を行いながら、川柳文化の継承を担っている。

賞品/箸職人が作る川柳入りけずり箸

特別審査員 兵左衛門会長 賞
懐石が箸につままれ舞うワルツ 石川県/akeさん(53)
室町時代に広がったといわれ日本の伝統料理本膳料理から発展したとされる懐石料理を、三拍子の優雅な円舞曲の曲に合わせたバレエのきれいでスマート美脚でつまみ食いがコミカルにイメージでき、オシャレなミスマッチが楽しい。
兵左衛門会長 浦谷兵剛
1945年福井県生まれ。
長年にわたって箸のもつ奥深さ・文化性を唱え、各地で啓発活動を重ねる。保育園や小学校でのお箸知育教室を展開、父母・教育機関からも注目を得る。ボランティア活動として、「阪神・淡路大震災」「三宅島火山噴火」「東日本大震災」など災害被害者の人々に箸を寄付。箸文化認知を高めるため日枝神社の箸感謝祭に協力。
アオダモ(バットの素材)の保護育成運動に参加。これらの活動が認められ、日本文化振興会より「社会文化功労賞」を贈られる。

賞品/箸職人が作る川柳入りけずり箸

入選※順不同
  • 頬染めた卒寿の母の祝箸 大阪府/小桜なちゅちゃんさん(68)
  • 止まらない箸を微笑み見てる母 埼玉県/しんちゃんさん(38)
  • 幸せを掴めと箸のプレゼント 富山県/なるほどマンさん(71)
  • 箸を持つ二人静かな老いの朝 千葉県/たけちゃんさん(78)
  • 胃袋に今日も幸せ運ぶ箸 東京都/ガラ系さん(55)
  • 箸づかい厳しい祖母の置きみやげ 東京都/カジさん(77)
  • 被災地へこころを繋ぐ箸二本 栃木県/ター坊ママさん(64歳)

入選賞品/兵左衛門の人気のお箸を差し上げます。

佳作※順不同
  • 寝坊した箸も私も二倍速 大阪府/りっくんさん(41)
  • おそろいの慣れないお箸が照れくさい 愛知県/伊藤美幸さん(41)
  • 我が家にも小さな箸の増える幸 愛媛県/悦さん(60)
  • 妻の箸ドジャース色に変えた春 東京都/ルークさん(62)
  • いい箸と仕種で味も二割増し 千葉県/ほり・たくさん(51)
  • おもてなし美しすぎる削り箸 福岡県/きーちゃんさん(20)
  • リハビリで匙から箸へ確かな手 東京都/ハルルさん(69)
  • 学食で光るあなたの箸使い 東京都/ごまさんさん(18)
  • 似ていない父さんに似た箸遣い 三重県/花屋の娘さん(54)
  • 塗り直しもう半世紀夫婦箸 千葉県/もふもふさん(61)
  • 母の日に箸を贈れるこれも幸 長野県/あんどらごらさん(39)

佳作賞品/兵左衛門の人気のお箸を差し上げます。

総評
<総評>毎年生まれる箸をテーマとした川柳。時代を捉えた句もありましたが、上位には、人生を捉えた箸の句が選ばれたようです。そこには、ニンゲンを見詰める目がありました。 十六代尾藤川柳

第19回箸川柳にたくさんのご応募をありがとうございました。

アーカイブ

Page topPage top